
「過失者は生まれ変わらせて使え」
言葉/徳川 秀忠
徳川秀忠は二代目の将軍だ。どちらかというと損な立場だった。というのは、父親の家康があまりにも優れた人物だったからだ。
また、子供の家光がこれまた優秀で、やる気のある将軍だった。そのため、間の中継ぎ役の秀忠は「父家康に似ないお人よしだ」とか「決断力に乏しい」とか言われていた。
しかし、秀忠は決してそんな人物ではない。絶妙な中継ぎとして徳川家を安泰に導いた。
この言葉は正確には、
「人を用いるに、過失をもってこれを棄(す)つるなかれ。よろしくその自新を許すべし」
である。人間が過ちを犯しても、それだからといってすぐ見限ってはならない。むしろ、本人の自己改革に期待して、いつも生まれ変わらせて使うことだ、という意味である。
部下が失敗すると、よく「いったい何をやているんだ!」と怒鳴りつけるリーダーがいる。そして見限ってしまう。
秀忠は、
「そんなことをしてはいけない。それでは、その人間が二度と立ち上がれなくなる」
と言う。秀忠は、
「失敗した人間は、自分で自分を変えるように仕向けるべきだ。だから、失敗したことをみんなで始末するときも、失敗した人間を除くのではなく、むしろお前も参加しろ、新しく生まれ変わって潜在している可能性を自分で引き出せ、と言うべきだ」
と言った。
こでが家康と家光の橋渡しとして、秀忠は多くの部下から慕わせたところである。
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